HomeJALSG-STIM213 臨床試験について

グリベックの服薬を休止できるか
臨床試験の情報とご理解のために(STIM213

慢性骨髄性白血病の分子標的薬グリベックが登場して約12年となりました。その効果は我々患者に対し多くの福音をもたらしました。つまり、生存率の大幅アップとQOLの向上です。多くの方が普通の生活を営むことが出来るようになりました。
しかし、その一方生涯服薬の必要があること、重篤な副作用や効果が見られないということで休薬せざるを得ない事も生じてます。その後第2世代の分子標的薬タシグナやスプリセルが上市されました。その結果、グリベックが不耐用や抵抗性の患者さんも救われるようになりました。しかし、依然として一生涯飲み続けなければなりません。そのため、経済的な問題、結婚や妊娠、就労についても多くの問題を抱えながら生活しています。

 そこで、薬をストップできないのかという課題がクローズアップされてきました。フランスではSTIM試験(stop imatinib study)という試験が行われましたが、2年後には約40%の患者さんが再発をしなかったという報告もあります。

 さて、ここでご紹介するのはJALSG STIM 213という試験です。秋田大学の高橋先生を中心に企画されました。いまのところ、CMLの治療の基本は薬を飲み続けることです。この試験は、まだ研究的要素が強く、我々患者のしっかりとした意識と同意が必要な臨床試験です。しかしながら、将来服薬中止も夢ではなくなるかも知れません。試験の内容のご理解をお願い致します。

以下は秋田大学医学部 高橋直人先生から頂いた試験内容のご説明です

 ご存じのようにフランスのSTIMでグリベックを飲み続けることで治癒に近い状態になって薬をやめても再発しない患者さんが存在することが確認されました。もちろんこれからも長期の観察が必要なのですが、私たちにとっても中止が夢でないことを示してくれた初の試験です。

ご紹介する臨床試験は「JALSG STIM 213」といいます。「JALSG」とは日本成人白血病成人
研究グループのことです。1987年に設立され多施設による白血病臨床研究グループのことです。

 この臨床試験の目的はイマチニブで分子遺伝学的完全寛解(MR4またはAMPCMLで5コピー以下)を2年以上維持し、エントリー時のベースライン検査でMR4.5を達成している慢性期の慢性骨髄性白血病(CML-CP)症例においてイマチニブを中止し、その後の無治療MMR維持率を検討することです。
 またMMR消失例においてイマチニブ再開後の治療効果の回復状況を確認します。
さらに、MR4.5達成または薬剤の中止後の無再発に関わる因子を解析します。
 
ご質問等ある場合は
 : izumi_cml@yahoo.co.jp
試験参加施設

 
STIM213の概要







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